兄が亡くなった。三人兄弟の長男である。次男はすでに13年前に他界している。
他に姉がいるが男子は三男の私一人になった。
前立腺癌が骨に転移して余命二年と宣告されたばかりだったのだが、脳卒中で倒れたと連絡がきて病院に駆けつけた。
病室では左半身が麻痺し、意識も朦朧としている兄がベッドに横たわっていた。
呼吸も痰が絡むらしく苦しそうに息をしている
それから数日後亡くなったという知らせが兄の娘から届いた。
余命二年と宣告されてからわずか一ヶ月も経ってなかった。
なんと人が死ぬというのはあっけないのだろう。
それから5日後に葬儀が行われた。兄はすでに会社を定年退職し、仕事関係や会社の同僚ともあまり付き合いがなく葬儀に参列する人も少ないので家族葬にする。さらに通夜は行わずに告別式のみの一日葬にすると姪から聞かされた。
自分の葬式は必要か
2017年9月に朝日新聞が行った調査によると、必要と答えた人は44%しかいない。
残りの56%の人は葬式はいらないと考えている。
なぜでしょう?
葬式はいらないと考えている人が半数以上いるのに、実際は葬式が行われます。
本人がいらないと言っているのに!!
要らない理由の中に、お金がかかる(16.7%)、家族に迷惑がかかる(14.2%)と金銭的理由が30%以上にも上っています。
生命保険のCMで『自分の葬式代くらい用意しときたいです』というのがあります。毎月の掛け金が安く死亡時に100万円が保証される保険です。
しかし大丈夫ですか?
人は亡くなると、その人が預金していた銀行口座は凍結されてしまいます。
せっかくあなたが残される人のために契約した保険も、相続人であっても払い出しができず、葬儀費用が不足するケースが生じていました。
葬儀費用だけでなく、それまで入院していた場合の費用や、残された遺族の生活費も不足する場合がありました。いくら高額の預金や保険があっても役に立たなかったのです。
遺産分割が終了するまで銀行は口座を凍結し、相続人の一人が抜け駆けで預金を引き出し自分のものにしてしまうのを防いでいました。
亡くなった直後は、遺族は葬儀の準備などに忙殺され相続人の確認や遺産協議ができず、預金は引き出せませんでした。
そこで2018年に民法が改正され「遺産分割前の預貯金の払い戻し制度」ができました。
遺産分割前でも相続人の1人が単独で預金の一部を払い戻すことができる制度が導入され、2019年7月1日から利用できるようになりました。
ただし引き出せる上限額があります。
相続時の預金の額の1/3の額に払い出しを行う相続人の法定相続割合を掛けたものとなり、同一の銀行から引き出せる金額は150万が上限になっています。
さらに制度があっても実際に預金を引き出すには
・被相続人(故人)の出生から死亡までの戸籍謄本
または全部事項証明書
・相続人全員の戸籍謄本または全部事項証明書
・預金を払い戻す人の本人確認書類(運転免許証等)、印鑑証明書、実印
これらが必要です。
日本消費者協会が2014年に行ったアンケートによると、仏式で葬儀を行った割合は91%でした。
では葬儀の費用はどのくらいを考えているのでしょう。
実に79%の人が100万円までと答えています。
しかし
実際は日本消費者協会の2017年調査で一般的な葬式の費用は195万円となっています。
費用の内訳 |
割合 |
金額 |
葬儀一式費用 |
61% |
119万円 |
通夜からの飲食接待費 |
15% |
29万円 |
寺院への費用 |
24% |
47万円 |
合計 |
100% |
195万円 |
希望した金額の倍ちかくになっています。
さらにこれ以外にも、火葬するまでの遺体安置料、ドライアイス料、火葬料、式場使用料、四十九日、納骨式や年忌法要の法要料、さらには菩提寺がない場合は新たに墓を用意しなくてはいけません。墓の永代使用料や合祀する場合は永代供養料、納骨堂などの場合の価格などがかかります。散骨する場合にも粉骨するための費用や散骨費用がかかります。
2018年2月6日放送の「ガイアの夜明け」では、東京都の都営霊園は145万から480万の永代使用料がかかると言ってます。
寺院への費用も、通夜、葬儀、火葬炉前の読経、初七日の読経などに対する布施の他にお車代、御膳料さらに住職に戒名を付けてもらう戒名料があります。
戒名は最低ランク(信士・信女)で15万円から30万円ほど、それより高い居士・大姉、さらに院号や院殿号がついた戒名だとそれだけで100万円を超えてしまいます。
こんな数字があるから葬式は必要ない・家族に迷惑がかかると考える人が多くなっています。
葬儀費用を安くしたい
人が亡くなった時に必ず必要なものがあります。
それは、
1.役所への届出
2.車(遺体を搬送する)
3.棺
4.骨壺
これらが最低限あれば故人を弔うことが出来ます。
逆に言えば、これらの費用は必ずかかります。
これらを説明する前に用語を整理しておきましょう。
日本では、葬儀に関することが「墓地、埋葬に関する法律」で決められています。
その第一章第二条に用語が定義されています。
第二条
この法律で「埋葬」とは、死体(妊娠四箇月以上の死胎を含む。以下同じ。)を土中に葬ることをいう。
この法律で「火葬」とは、死体を葬るために、これを焼くことをいう。
この法律で「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。
この法律で「墳墓」とは、死体を埋葬し、又は焼骨を埋蔵する施設をいう。
この法律で「墓地」とは、墳墓を設けるために、墓地として都道府県知事(市又は特別区にあつては、市長又は区長。以下同じ。)の許可を受けた区域をいう。
この法律で「納骨堂」とは、他人の委託をうけて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設をいう。
この法律で「火葬場」とは、火葬を行うために、火葬場として都道府県知事の許可をうけた施設をいう。
一般的にいう埋葬は正式には土葬のことを指し、お墓のことを墳墓、そして墳墓に入れるのは埋蔵、墳墓のある場所を墓地、納骨堂に納めるのは収蔵と言います。
ここでは墳墓の代わりに一般的にわかりやすい墓で説明します。
さらに第二章第三条以下には
第三条
埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後二十四時間を経過した後でなければ、これを行つてはならない。但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りでない。
第四条
埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。
火葬は、火葬場以外の施設でこれを行つてはならない。
第五条
埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。
注)新型コロナウィルスによる死亡は、24時間以内に火葬は行えます。
役所への届出
死亡届・死体火(埋)葬許可申請届を故人の住所地の市区町村役場または本籍地に7日以内に必ず提出しなければいけません。
車
遺体を搬送するための車が必要になります。
病院で亡くなったときには、病院から葬儀社が紹介され、遺体を自宅または安置所に搬送します。
警察や福祉施設で亡くなった場合も同様に、自宅または安置所に搬送します。
自宅で亡くなられた場合は、医師に死亡診断書を書いてもらい、その後、葬儀会社に連絡し、そのまま自宅で安置するか安置所へ搬送します。
棺桶
葬儀をするにせよ、しないにしろ火葬するためには必ず棺桶が必要です。
棺の種類
棺は材質によって天然木、合板、強化段ボールなどの種類があります。
天然木は桐や檜、樅などがあり、横の長い部分に彫刻を施した二面彫刻、左右に加え蓋にも彫刻を施した三面彫刻、底面以外全ての面に彫刻を施した五面彫刻や、全体に漆を塗ったりした棺もあり、手が込んだものほど高額になり棺だけで何十万となります。
一番多いタイプは合板に布貼りしたものです。布は絹や木綿、麻などが使われ色や絵柄などバリエーションが豊富です。
ただ、合板はほとんどが熱帯地方のラワン材が使われ、違法伐採された材を使われたりと環境的にも問題がある場合があります。
最近は段ボールや間伐材で作られた環境に優しい棺も増えて来ています。
棺の蓋も平型・舟形・山形・蒲鉾型など種々あり、顔の部分が開けられる小窓付きの蓋もあります。
棺桶のサイズは尺で表します。S、M、Lと表記する場合もあります。通常は6尺、Mサイズ(180cm)です。ふくらはぎが死後硬直により足の爪先が伸び、爪先立ちして横たわる感じになりますので身長+10cmか15cmのサイズが必要です。
身長が185cm、体重が100kgを超えるような方は棺が特注になったり、そもそも火葬炉に入りきらない場合もありますので、事前に確認が必要です。
火葬場を調べておく。
それぞれの市区町村で、火葬場の混み具合を調べておきましょう。
これにより、安置をどこにするか判断出来ます。あまり待ちが多いと、安置料やドライアイスの料金が増えます。
火葬場は全国1437箇所あり、地方公共団体が1374箇所、地方公共団体以外(民営)が63箇所となっています。
東京都では人口の割りに火葬場は26箇所(公営9箇所、民間9箇所、島嶼で8箇所)しかなく、火葬までの待ちは1週間ほどになっています。
友引の日はお休みのところが多いです。
厚生労働省のホームページに全国火葬場データベースが掲載されています。
政策について > 分野別の政策一覧 > 健康・医療 > 健康 > 生活衛生情報のページ > 全国火葬場データベース
公営の火葬場の火葬料は、住所が市区町村にある人は無料から6万円ほどです。4>
民営の火葬場の火葬料は、火葬炉のグレードによっても料金が異なり、東京の民営火葬場では一般的なグレードの「最上等」から「特別室」「特別殯館(とくべつひんかん)」とあり、5万円から20万円ほどです。
最高級の火葬場は東京四ツ木斎場の「貴殯館(きひんかん)」で35万円です。
火葬は約1時間ほどかかります。その間の休憩室にも費用がかかります。
また民営の火葬場では火葬炉の火夫などの職員に心付けを渡します。
葬儀社のスタッフからも渡すように言われることがありますので、3千円から5千円をポチ袋に入れて用意しておき、事前に葬儀社の人に預けておきます。
骨壺
必ず必要になるものの一つに骨壺があります。
火葬が終わり収骨しますが、お骨を入れるための骨壺も各種あります。
東日本の骨壺は、お骨を全て収納するので大型(男性7寸:直径21cm×高さ25cm、女性6寸:直径18cm×高さ20cm)、西日本は部分収骨のため小型(5寸:直径16cm×高さ18cm)のものを使います。
7号サイズで白壺は1万円から1万5千円、青磁や大理石のもの、さらに備前焼のものなどは10万以上します。
陶芸が趣味の方は自作の骨壺や、白磁の壺に絵付けシール(デキャール)を貼ったり、手書きをした壺を用意しても良いですが、火葬場によっては受け付けないところもあります。
散骨する場合は、粉骨をしてくれる火葬場もあります。
以上の4つ(役所への届出・車・棺桶・骨壺)はなくてはならないものです。
葬儀をする
葬儀の種類で見ると参列者が30人以上の一般葬、5人から30人の家族葬、さらに通夜式を省き告別式のみの5人から15人の一日葬、通夜式も告別式も省き1人から10人の火葬のみの火葬式・直送があります。
以前は一般葬が普通でしたが最近では家族葬が増えています。
葬儀社がセットプランとして家族葬を宣伝している影響もあります。
家族葬のセット料金
A社 | 370,000円(990,000円) |
B社 | 408,000円(548,000円) |
C社 | 459,000円(599,000円) |
D社 | 537,000円(672,000円) |
各社各様のセットプランがあります。
()内の料金は一般葬の場合の料金です。
しかし葬儀社のセット料金には落とし穴があります。
このセット料金でおさまることはありません。
セット料金には含まれない追加料金があるのです。
●搬送料金(回数・距離)に上限があります。
病院あるいは警察や施設から自宅→安置施設→葬儀会場→火葬場など、何回搬送し何キロ移動するかにより料金が変わります。また時間帯によっては深夜割増料金がかかる場合もあります。
●安置料やドライアイスは規定の数量以外はほとんどの葬儀社が別途費用になります。
火葬場の混雑により火葬が遅れたりすると、その分の料金が追加されます。
●火葬料・火葬場の休憩室の利用料金・職員への心付けは含まれません。
●僧侶のお布施は含まれません。
(通夜式、告別式、炉前読経、初七日の法要、御膳料、お車代、戒名料)
●花祭壇 生花でなく造花を使用し、生花は別途請求される場合もあります。
「お別れの時にお棺に入るお花がないと故人様がかわいそうです」などと言って高額請求へ促すような行為をする業者もあります
●白木祭壇 手入れしないで使い回して手入れ費用を丸儲けする業者もいます。
●参列者が予想以上に多すぎる。
先生と呼ばれる職業(教師・教授・医師・弁護士・政治家)は、引退後も参列者は多くきます。
●一日葬は、僧侶の通夜式の読経と参列者への通夜振る舞いがないだけで、家族葬・一般葬と変わりません。
式場も告別式当日では祭壇設営などの準備が出来ませんので、前日から使用します。その分式場使用料はかかり、一般葬と変わりません。
ゆっくりと故人とお別れがしたかった、昼間の告別式は仕事があり参列出来なかったなどの不満も残ります。
●家族葬であっても、マンションなどの集合住宅では葬儀が知れ渡り、家族・親族以外の参列者が増えます。
香典は一人分しか持たずに、五人家族が参列に来て、通夜振る舞いをまるで夕飯の食事をしに来たかのように食べて帰って行った方も見かけたこともあります。
さて兄の場合はというと
葬儀は通夜式を行わず、告別式だけの一日葬であったので、通夜振る舞いの飲食代もかからない。火葬後の精進落としも平日であったのと、火葬後すぐに仕事で帰る人がいたので、16名であった。
精進落としも葬儀屋ではなく割安の料理屋を予約したので飲食代もそれほどかからなかったが、それでも葬儀費用は100万前後かかったようだ。
では、どうすれば葬儀費用を安く抑えることができるでしょう。
兄の葬儀を参考に概算ながら、葬儀費用を考えてみました
病院で亡くなってから火葬までは5日間であった。
告別式も市内の寺院のもつ式場を使用したが、通夜はなくても二日間使用したので、28万円。
兄の家は東京の調布市でした。火葬場は民間の火葬場しかなく、さらに通常の火葬炉の「最上」は空いていなかったので1ランク上の「特別室」の火葬炉、また民間施設なので、係員への心付けも必要で合わせて約12万円だった。
休憩室は、隣の多磨霊園に次兄が眠る墓があるので、休憩時間中に墓参りをしたので、最小の休憩室を使用し、待っている間もお茶菓子無しですんだ。
遺体の搬送に使う車代は、病院→自宅→式場→火葬場で、参列者は自家用車に分散して乗車したのでマイクロバスやハイヤーなどの準備はしなくてすんだ。
葬儀社の紹介で山梨の寺院の住職で葬儀を行ったが、その費用は、葬儀・初七日法要・炉前の読経料と戒名料(信士)で35万円に御膳料とお車代。
精進落としも16名、自家用車が多かったのでアルコール無し、返礼品を含めて10万円。
これらに葬儀社への支払いを加えると100万円以上になる。
節約した感があるが、それでも一般葬の平均195万円の半額以上になってしまった。
葬儀の喪主は義姉だが、実際は兄の娘が全て葬儀社と打ち合わせしながら手配した。
無事に葬儀は終わったが、なんだか呆気なく終わり形式ばかりで儀礼的な感じしか残らない。
家族葬なので親族以外の他人の弔問者はいなかったのだが、本来の葬儀は故人の冥福や成仏を願って行われ、残された家族や親族が一堂に集まり、故人の生前の思い出をかみしめつつ、きちんと故人の死を受け止め見送りをすることで、繋がりを再確認することになるのだが、なんとなくよそよそしい雰囲気になってしまった。
葬儀の流れ
遺体はほとんどの場合、一度自宅に帰ってきます。
ほとんどの遺族、特に喪主の方は、葬儀は初体験の場合が多く、葬儀の手順は葬儀社のペースで決められていきます。
別室では故人の遺体が北枕で安置され、枕飾りが飾られています。
遺族は、もう何が何だかわからない状態で次々と決まっていきます。悲しんでいる暇などありません。
宗教はなんですか。
宗派はなんですか。
菩提寺はありますか。
:
:
そうこうしている間にも親族が次々と弔問に訪れます。
決めることは、まだまだあります。
葬儀式場はどこで行いますか。
祭壇はどの形・大きさを選びますか。
弔問客は何人ぐらいですか。
返礼品はどれにしますか。
受付をお願いできる方はいらっしゃいますか。
などなど
遺影の写真はありますか。
この時点であたふたと慌ててアルバムから写真を選ぶことになります。
火葬場の空き具合により、火葬日、そして前日に通夜と日程が決められ、通夜まで日数がある場合は故人をどこに安置するか決めます。
打ち合わせが終わると葬儀社から見積をもらいます。
ほとんどの場合、見積を詳細に検討もせず依頼をしてしまいます。僧侶のお布施や火葬場の料金などは別料金で現金払いになります。
通夜→告別式→火葬→(初七日)→精進落としで葬儀は一段落します。
この後、葬儀社から請求書が届きます。
それを見て、『えー見積と違うじゃない』とほとんどの方はびっくりすることになります。
献体
火葬料がかからない方法もあります。
献体と臓器提供とを混同している方がよくいます。
献体とは、国内の大学の医学部や歯学部に解剖学の教育・研究に役立たせるため、自分の遺体を無条件・無報酬で提供することを献体と言います。
葬儀は通常の葬儀と同じか、または葬儀無しで火葬場へいく代わりに生前に契約した大学に遺体が搬送されます。
献体するには、本人の承諾と家族の承諾が必要になります。生前に本人が承諾していても、実際になくなってから家族が反対する場合があります。この場合は献体はされません。
搬送された大学で防腐処理などの解剖準備がされ、
大学側の解剖学実習のスケジュールに合わせ、解剖が行われます。
実習後は火葬され、遺骨が家族に返却されます。
亡くなってから焼骨が戻るのには2〜3年かかります。
搬送料、火葬料は大学が負担してくれます。
大学によっては永代供養墓がある場合もありますので、希望する場合は埋葬の心配もありません。
献体された方々のために、大学の公式行事として毎年慰霊祭が行われています。
一部の大学によっては、角膜など臓器提供も行える場合もあります。
最近は献体を希望する方が増えているため、大学によっては受け入れを中止しているところもあります。
文部科学省の基準では、医学を学ぶ学生2人につき1体、歯学を学ぶ学生4人につき1体と決められています。
有名人の中でも下記の方々は献体をされています。
夏目漱石(小説家)
林家彦六(落語家)
田谷力三(オペラ歌手)
細川俊之(俳優)
穂積隆信(俳優)
人は誰でも死にます。でも、自分が死ぬ時に家族や子供たちに迷惑をかけたくないじゃないですか?それに残された皆んなが繋がりを強めてくれたなら。
そう思っていたら、ついにこんな方法を発見したのです。
今まで当たり前のように行われている葬儀、そして
葬儀社や僧侶から言われたままに葬儀を行っていませんか。
数多くある葬儀社の中でも、この方法を推奨している会社は珍しいです。
どんな方法か調べるには
|
※クレジットカード分割払いはVISAかMASTERカードのみの取り扱いです。
※分割払いは24回分割まで行えます。
※ご利用限度額をお確かめ下さい。商品金額以上の限度額がないと購入できません。
※クレジットカードによりご利用回数が異なります。予めご利用回数をお確かめ下さい。
※VISAデビットカードは分割決済をご利用いただけません。
※分割払いの回数により別途分割手数料がかかります。
(分割手数料についてはご利用のクレジットカード会社にお問い合わせ下さい) |
本教材はPDF91ページです。 |
寺院への費用
葬儀費用の中でも、葬儀一式の費用の他にかなり大きなウエイトを占めているのが、寺院への費用です。しかも現金払いが基本です。
人が亡くなり葬儀が行われると、故人の遺影と共に飾られている白木の位牌に書かれているのが戒名(法名・法号)です。
葬儀の時に見るので戒名(法名・法号)は故人につけるあの世の名前だと思われています。
そのため 葬儀の時に当然のように僧侶が故人に戒名を授け、廻向(回向)料と共に請求します。
が、本来は仏教徒が仏門に入り戒律を守り、仏道修行を行うと誓い仏弟子になった時の出家者の名前を法名と呼びます。普通は出家して戒律を授戒した時に付けられるので法名の事を戒名とも呼びます。
浄土真宗では、阿弥陀如来を信じひたすら念仏を唱えれば極楽浄土へ行けると考えられていますから、戒律などはありません。法名は戒名ではなく、そのまま法名と呼びます。
日蓮宗では、法華経を意味する「妙法蓮華経」に帰依するという意味の「南無」を付けた「南無妙法蓮華経」の題目を唱えれば即身成仏できると考えているので、法名は法号と呼びます。
戒名(法名)に対して生前での名前は俗名と呼びます。
745年に東大寺に律宗の宗祖「鑑真」を招き授戒が行われ、聖武天皇・皇后・皇太子と順に「勝満」「万福」「徳満」の戒名を授け、続いて僧80人にも戒名(法号)を授けたのが日本での始まりです。
その後、平安時代の貴族たちは死んだ後もいい世界に行きたいと考え、臨終が近くなると死ぬ数日前から数時間前の死ぬ直前に出家するようになります。
出家すれば来世は極楽浄土に往生できるだろうと考えたからです。臨終の前に出家する臨終出家です。出家するには僧侶を呼び授戒しますので、その時に戒名を授かります。
いわば戒名が極楽浄土への切符となったのです。
やがてこれがエスカレートして死んでからも出家が認められるようになると、死後に戒名を授かるようになります。
こうなると戒律を守る事を誓い仏弟子になるという本来の意味は薄れてしまいます。
この戒名(法名・法号)はいくらで付けてもらえるか。
一般的には戒名料と呼ばれていますが、これはお布施なので戒名料というのは正しくはありません。出す方の気持ちですから定価や値段が決まっている訳ではありません。
しかしある程度相場というのがわからないと困ってしまいます。
こんな話があります。
坊さん『お気持ちで結構ですから』
施主『そうですか……(30万)渡す』
坊さん『はぁ?正気ですか?』
坊さん『私は別に構わないですけど、こんな端金であなたの親御さんが成仏できると思いますか』
『あなたの親御さんが三途の川を渡れずに地獄に落ちて泣き叫んでる姿が目に浮かびます』
宗派により戒名の形式が異なりますが、一般的には院号+道号+法号+位号の形式になっています。これ全体で戒名(広義)と呼びますが、法号のみを戒名(狭義)とも呼びます。
日蓮宗は院号+道号+日号(または妙号)+位号、
浄土宗は院号+誉号+法号+位号
浄土真宗は院号+釋号+法号(+位号)となります。
日号は「日」の1文字に漢字1文字、
妙号は「妙」の1文字に漢字1文字、
誉号は「誉」の1文字、
釋号は男性は「釋」1文字、女性は「釋尼」の2文字となります。
戒名(法名)には位号によりランクがあり、一番低い位号が信士(男性)・信女(女性)、次が居士(男性)・大姉(女性)、さらにあまり見かけませんが大居士(男性)・清大姉(女性)があります。
このランクにより大体の相場が決まっています。
さらに、院号や院殿号がつくとより高い金額になります。
院号は、皇族が出家した折に、寺に付属して建てた住まいを院と称したことに由来し、元々は皇族やそれに準ずる人々にしか付けなかった号です。
院号の第一号は嵯峨天皇の「嵯峨院」です。
2009年の日本消費者協会アンケートでは各宗派の料金は下記のようになっています。
石原裕次郎さんの戒名料は1500万円(陽光院天真裕大居士)、美空ひばりさんは3000万円(慈唱院美空日和清大姉)だったという説があります。
戒名(法名・法号)って必要なんでしょうか。
有名人でも、戒名はいらない・付けない方もいます。
作家の安部公房さんや武者小路実篤さん、女優の中原早苗さん、映画監督の降旗康男さんは、無宗教で、元々戒名をつけるという考え方がありません。
女優の高峰秀子さんも、生前に『葬式は無用、戒名も不要。人知れずひっそりと逝きたい。』と言ってます。
また『三國連太郎のままで逝く。誰も知らせず密葬で』や『死んでいくのは田所康雄であって、渥美清でも”寅”でも無い』のように本名か芸名のままかは考え方がいろいろありますが、いずれも戒名はいらないと言い残しています。
さらに、作家の開高健さんは、『誰からも呼ばれない、誰にも覚えてもらえない名前を付けても哀しいだけだ』と言っています。
あなたなら戒名はどうしますか。
自分に納得できる葬儀を知るには
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※クレジットカード分割払いはVISAかMASTERカードのみの取り扱いです。
※分割払いは24回分割まで行えます。
※利用限度額をお確かめ下さい。商品金額以上の限度額がないと購入できません。
※クレジットカードによりご利用回数が異なります。予めご利用回数をお確かめ下さい。
※VISAデビットカードは分割決済をご利用いただけません。
※分割払いの回数により別途分割手数料がかかります。
(分割手数料についてはご利用のクレジットカード会社にお問い合わせ下さい) |
本教材はPDF91ページです。 |
特典をおつけしています
【特典1】有名人・歴史上の人物の戒名
歌手・俳優・事業家・漫画家・相撲力士・プロ野球やスポーツ選手・将棋棋士・政治家・作家・映画監督・落語家の他、武将・赤穂浪士などの江戸時代以前の歴史上の人物など550名以上の戒名(法号)を掲載しています。
最近では、コロナウイルスで亡くなられた志村けんさんや渡哲也さん、内海桂子さんの戒名も掲載しました。
俳優など芸名がある人は、芸名と本名を掲載し、院号や道号・戒名に使われている文字は赤字にしてあります。
また、本人あるいは家族の意向で「葬式無用・戒名不要」とされた方も掲載しています。
【特典2】死亡に伴う届出・手続き一覧
死亡に伴う一般的な届出・手続きから故人が現役で会社勤務していた場合の届出や給付を受ける類の手続き、故人から受け継ぐ類の手続き一覧です。